よくある症状
よくある症状
頭痛には、原因となる器質的疾患を伴わない一次性頭痛と脳の病気などが原因で起こる二次性頭痛に分けられます。普段感じる頭痛の多くは一次性頭痛で、ストレスや生活習慣、姿勢などがきっかけで起こります。片頭痛や緊張型頭痛なども一次性頭痛で、脳の血管の拡張や、首まわりの筋肉の緊張で血行が悪くなることによって起こると考えられています。片頭痛は、頭の片側(または両側)が脈打つようにズキズキと痛み、ときに吐き気を伴うことがあります。
めまいには、回転性めまい(ぐるぐる)・動揺性めまい(ふわふわ)・意識を失いそうになるめまい・頭痛を伴うめまいなど様々な種類のめまいがあります。
めまいの種類・原因によってその治療や対処法は異なるので、症状が出た場合は一度ご相談ください。
当院においても、多くの方が「しびれ(痺れ)」を訴えて来院されます。
しびれを引き起こす原因には脳の病気、脊髄の病気、手足の末梢神経の病気などいろいろな病気が挙げられます。
認知症とは認知機能が低下し、日常生活全般に支障が出ている状態を言います。アルツハイマー型認知症が最も多く、脳神経が変性し脳の一部が萎縮していく過程で生じてきます。物忘れで発症することが多く、ゆっくりと進行します。次に多いのが脳血管障害(脳梗塞や脳出血など)による血管性認知症です。障害を受けた脳の部位により症状が異なります。ゆっくり進行することもあれば、急速に進むケースもあります。現実に見えないものが見える幻視や手足が震えたり歩幅が小刻みになったりする症状が現れるレビー小体型認知症などもあります。
飲酒して酔ってしまったときや、緊張していたり急いで話したりする際に舌が思うように動かず、うまくしゃべれなかったという経験を持つ方は多くいらっしゃると思います。しかし普段の日常生活で普通に話せていたのに、急にろれつが回らなくなったり、言葉が出なくなったりした場合、脳神経にかかわる病気の可能性があり、注意が必要です。以下のような症状が認められるときは、放置せずにお早めにご相談ください。
普段やらないことで手足を使いすぎてしまうと、疲れてしまい一時的に力が入らなくなることがあります。この場合、休息をとり筋肉を回復することで、またものをつかんだり歩いたりすることができるようになります。しかし疲れているわけではないのに、手足に力が入らなくなるときは、脳、脊髄、末梢神経など、筋肉に指令を送る神経系に異常が生じている可能性があります。また筋肉そのものの異常というケースもあります。当院では、脳に加えて、脊髄、末梢神経などの神経系についても診察します。
ものが二重に見える症状は乱視でも起こりますが、乱視の場合は片目でも二重に見えます。この場合は目の問題で、眼科的な病気が考えられます。一方、両目で見て、ものが二重に見える場合は、左右の眼球を動かす神経の障害であることがあります。この病態を医学的に複視(両眼性複視)と呼び、脳神経外科・神経内科の疾患です。
手足が思うように動かせない状態を麻痺(マヒ)と言います。麻痺は、手足がなんとなく重く感じる程度の軽いものから、麻痺はあるものの少しは動くもの(不完全麻痺)、あるいは全く動かせないもの(完全麻痺)まで症状は様々です。原因も脳や脊髄、末梢神経の病気、電解質異常や糖尿病などの内科的な病気など多岐にわたります。
運動の中枢は脳の前頭葉(運動野)にあり、そこから脳幹を経由して、脊髄、手足の末梢神経を通って筋肉に命令を伝えて手足を動かします。これらの経路(錐体路)に異常が生じるとその命令が手足にうまく伝わらず麻痺が起こります。診察時に麻痺している部位・範囲や伴う随伴症状を確認して、脳の病気なのか、脊髄や末梢神経の病気なのか判断していきます。
てんかんは、脳内神経細胞の過剰な電気的興奮に伴い、けいれんや意識障害などを発作的に起こす脳の病気です。原因疾患が見つからない特発性のてんかんと、脳梗塞・脳出血、脳腫瘍、脳炎など脳の病気が原因となっている症候性のてんかんがあります。
耳鳴りとは「周囲の音と無関係に耳あるいは頭の中で音が聞こえる状態」を言います。音の情報を受け取る「脳」も深く関わっており、脳神経系の働きが乱れた場合にも、耳鳴りや難聴が起こります。健康な人でも静かな場所にいると耳鳴りのような音を感じることがあります。普段、脳はそれを無視していますが、脳の調節機能が低下したりすると、音に過敏となり「キーン」「ザーッ」といった耳鳴りが生じます。脳の調節機能が低下する原因の多くは難聴によるもので、難聴になると、聞こえにくくなった音をなんとか聞き取ろうとして脳が音への感度を上げます。そのため音に対して脳が過敏に反応してしまい、耳鳴りが聞こえるようになります。難聴が原因の耳鳴りが多いですが、外耳・中耳・内耳などの病気でも耳鳴りは起こります。
睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)は、寝ている間に一時的に呼吸が止まる疾患です。睡眠中、平均して1時間に5回以上無呼吸が起こり、それぞれ呼吸停止が10秒以上認められる場合には、この疾患の可能性があります。代表的な症状は“いびき”で、眠りが浅くなるため、日中に強い眠気や倦怠感を生じることがあります。放置すると、血管・心臓・脳に大きな負担がかかり、高血圧症や狭心症、心筋梗塞、脳卒中などを合併することもあります。できるだけ早く診断し、治療をはじめることが大切です。
頭部外傷は打撲傷や切り傷から脳挫傷まで、軽度なものから重度のものまで様々です。
当院では頭部のお怪我について傷の処置のみならず、外傷によって頭の表面だけではなく頭蓋内・脳や骨にまでその影響が及んでいないかCTやMRIを用いて画像検査を行うことも可能です。