マヒ・けいれん|青葉台脳神経クリニック|青葉台駅の脳神経外科・脳神経内科

〒227-0062神奈川県横浜市青葉区青葉台2丁目6−12 セイジョー青葉台ビル1階

Tel.045-988-7111

ヘッダー画像

マヒ・けいれん

マヒ・けいれん|青葉台脳神経クリニック|青葉台駅の脳神経外科・脳神経内科

マヒ・けいれん

手足の麻痺(マヒ)

マヒ・けいれん

手足が思うように動かせない状態を麻痺(マヒ)と言います。麻痺は、手足がなんとなく重く感じる程度の軽いものから、麻痺はあるものの少しは動くもの(不完全麻痺)、あるいは全く動かせないもの(完全麻痺)まで症状は様々です。原因も脳や脊髄、末梢神経の病気、電解質異常や糖尿病などの内科的な病気など多岐にわたります。
運動の中枢は脳の前頭葉(運動野)にあり、そこから脳幹を経由して、脊髄、手足の末梢神経を通って筋肉に命令を伝えて手足を動かします。これらの経路(錐体路)に異常が生じるとその命令が手足にうまく伝わらず麻痺が起こります。診察時に麻痺している部位・範囲や伴う随伴症状を確認して、脳の病気なのか、脊髄や末梢神経の病気なのか判断していきます。

麻痺のみられる部位

麻痺は症状が出る部位によって、片側の上下肢※が動かない「片麻痺(へんマヒ)」、一側の上肢または下肢の一部(手の指や片足など)のみが動かせない「単麻痺(たんマヒ)」、両側の下肢がともに動かせない「対麻痺(ついマヒ)」、全身が動かせない「四肢麻痺(ししマヒ)」に分けられます。

片麻痺(体半身の麻痺)

片麻痺は脳の病気でよくみられます。脊髄の病気でもみられることはありますが、この場合、麻痺した手足と逆の手足にもしびれや痛みなどを伴うことがあります。

単麻痺(片手あるいは片足だけの麻痺)

手足全体ではなく部分的に麻痺が出ます。例えば「手は握れるが腕が上がらない」、「足首の動きだけ悪い」といったものです。主に脊髄や末梢神経の病気でみられますが、脳の病気の場合もあります。

対麻痺(両足の麻痺)、四肢麻痺(手足全部の麻痺)、両手の麻痺

主に脊髄の病気でみられ、稀に末梢神経の病気にみられることもあります。両足に麻痺がみられる対麻痺は、はじめは片足に麻痺が出ます。複数の手足の麻痺も、はじめは片方の手足から出ることが一般的です。

※上肢:上半身の手・腕、下肢:下半身の脚

手足の麻痺の他にみられる症状

脳の病気が疑われる症状

  • 顔の左右どちらかが動かない
  • 口がもつれる
  • 言葉が出ない
  • 言葉がおかしい

脊髄や末梢神経の病気が疑われる症状

  • 首、腰、手足の痛み
  • 手足の部分的な痩せ

麻痺で疑われる脳の病気

脳梗塞、脳出血(脳血管障害)

突然、片麻痺となることが多いですが、単麻痺のこともあります。これらの脳の病気はご高齢の方や生活習慣病(高血圧、糖尿病、脂質異常症など)、心臓疾患のある方に多く見られます。早急に検査が必要です。

一過性脳虚血発作

脳の血管が一時的に閉塞し、脳梗塞になりかかって片麻痺などの症状が出現するも、自然に回復した状態を一過性脳虚血発作と言います。片麻痺などの症状は改善しても、脳の血流は不安定で、脳梗塞に進展する可能性は高いため早急な検査と治療が必要です。

脳腫瘍

脳の運動神経(錐体路)の周辺に腫瘍ができると徐々に麻痺が出現します。腫瘍の大きくなる速さによって麻痺の進行は異なりますが、脳血管障害が突然発症するのに対し、脳腫瘍では徐々に悪化するのが特徴です。麻痺が出る前に頭痛や嘔吐、けいれん発作で見つかることもあります。

慢性硬膜下血腫

頭をぶつけたのち、2週間から2ヶ月程度してからゆっくりと血液が頭にたまる病気です。たまった血液が脳を圧迫して頭痛や片麻痺が現れてきます。認知症のような症状で発症することもあります。

麻痺で疑われる脊髄の病気

脊髄の病気は加齢による骨、靱帯、椎間板などの変化が原因となることが多く、しびれや痛みを伴うことが一般的です。単麻痺だけではなく、両方が障害される対麻痺、四肢麻痺となることも珍しくありません。なお、首の病気は手にも足にも症状がでますが、腰の病気は足にしか症状は出ません。

  • 神経を圧迫する疾患:変形性頸椎症、椎間板ヘルニア、後縦靱帯骨化症
  • 神経の通り道が狭くなる疾患:腰部脊柱管狭窄症

顔面の麻痺・けいれん

顔面神経麻痺

顔面神経麻痺とは、顔の筋肉が動かなくなってしまう状態を言います。脳に原因がある場合と、顔面神経(末梢神経)に原因がある場合があります。多くは末梢性の顔面神経麻痺ですが、ある日突然起こった場合は、脳梗塞や脳内出血などの脳血管障害が原因の事もあります。少しずつ進んできたのであれば、脳腫瘍などの可能性もあります。まずは脳に原因がないかをMRIなどの画像検査でチェックする必要があります。

顔面けいれん

顔面けいれんは顔の筋肉が、勝手にピクピク動いてしまう症状を言います。通常は片側だけに発生し、まぶたのけいれんからはじまり、次第に頬や口のまわりまでけいれんするようになります。多くは、顔面表情筋の動きを司る顔面神経に細い動脈が接触して、神経を刺激することで起こります。稀に脳腫瘍の接触で起こることもあります。

顔面けいれんの症状の特徴

  • 左右のどちらか一方だけに発生する
  • 目の周りだけでなく、頬や口の周りの筋肉にも発生する
  • 突然、ピクピクと動き出してしばらく続き、いつのまにか治まる
  • 緊張やストレスで誘発される
  • 重症になると就寝時にも起こる

腫瘍が原因ではなく、動脈による圧迫だけであれば、生命に関わることはありませんので、治療は患者様がどの程度症状で困っておられるかによります。必ずしも治療しなければならないわけではありません。治療には抗けいれん剤による薬物治療があり、薬で十分な効果が得られない場合は、ボトックス治療という方法もあります。ボトックス治療はボツリヌス菌が作り出すボツリヌストキシンを顔面に皮下注射して、けいれんしている筋肉を麻痺させ、症状を改善させる治療法です。また、けいれんが強く日常生活に支障を来している場合は、神経血管除圧術という手術があります。耳の後ろを切開し、頭蓋内の深いところで顔面神経を圧迫している血管を移動させて圧迫を解除する方法です。
腫瘍が原因の場合は、摘出術が必要になります。

手足、全身のけいれん

けいれんは、全身または一部の骨格筋が自分の意思に関係なく手足がふるえてしまう症状を言います。多くはてんかん発作で小児期から症状がみられますが、大人になってから初めてけいれんが出たときには、様々な原因が考えられます。薬物中毒、血糖や電解質の異常、心臓の病気、脳卒中・脳炎などで起こる可能性があり、疾患としては大きく脳性と脳外性の分類があります。

脳性(原因が脳そのものにある場合)

疑われる病気

脳血管障害(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など)、脳腫瘍・頭部外傷(脳挫傷を含める)、感染症(脳炎、髄膜炎、脳膿瘍など)、特発性(真性)てんかん、症候性てんかん(脳血管障害、脳腫瘍、頭部外傷、感染症、脱髄疾患、先天奇形など)

非脳性(脳以外の原因で、それによって脳に機能障害をもたらすもの)

疑われる病気

熱性けいれん、代謝性(低血糖、水・電解質異常)、中毒性(尿毒症、肝不全、鉛・水銀中毒など)、低酸素脳症など

また、脳神経内科での精査の結果、神経系の異常はなく、精神科的な問題で症状が出ていることが判明することもあります。

Page Top