物忘れ・認知症コラム♯2
- 2023年6月20日
- 物忘れ・認知症
物忘れ外来って何をするの?
- 二階に上がったら、何を取りに来たか忘れた
- 芸能人の名前が出てこない
- 最近薬を飲み忘れる
こういった物忘れ、多少なりとも心当たりがあるのではないでしょうか?
「物忘れ」自体は誰にでもあります。但しその言葉が意味する範囲はとても広く、年齢的な物忘れから治療が必要な認知症まで様々です。
まずは物忘れについて、認知機能の状態を正確に調べるのが「物忘れ外来」の目的です。
また認知症であった場合でも、その原因となるご病気の種類により治療方針や生活上での注意点が異なります。原因となる病気の鑑別も物忘れ外来の目的といえます。
ここからは当院の物忘れ外来のお話です。
当院の物忘れ外来では、まず①医師の診察で具体的にお困りの点についてお話を伺います。その後②採血で内科的に認知機能に影響を与える項目(例:ビタミンや甲状腺機能等)に問題が無いかを調べます。次に③頭部MRIで認知症の原因となる脳の器質的異常、脳の萎縮についても調べていきます。
よく誤解されるのですが、脳の萎縮=認知症ではありません。
萎縮していても認知症でない方、またその逆もありますので、MRIにあわせて④認知機能検査を行い、記憶力、注意力、言語力等について、やりとりの検査で確認し、これら①~④の結果を総合して認知症の診断に至ります。
認知症の原因として最も多いのは、皆様よくご存じのアルツハイマーという病気ですが、それ以外にも認知症の原因となる病気は様々です。
慢性硬膜下血腫、水頭症、甲状腺機能低下症、ビタミン欠乏症等、一部にはtreatable Dementia(治療可能な認知症)と呼ばれているものもあり、こういった意味でもひとつの検査で認知症を判断するのではなく多角的に診ていく事がとても大切です。
最後に、当院の物忘れ外来はコミュニケーションを重視しています。
認知症の治療に際してもお薬を出して終わりではなく、お薬の管理方法、日々の過ごし方、周囲の方の接し方、生活に役立つ便利グッズのご紹介等、その方にとって有益な情報をお伝えする時間を設け、ご本人、ご家族が少しでも安心してお帰り頂ける様努めています。
ご自身やご家族の物忘れを心配されている方。
お一人で悩まず私たちにご相談くださいね。
青葉台脳神経クリニック