物忘れ・認知症コラム♯1|青葉台脳神経クリニック|青葉台駅の脳神経外科・脳神経内科

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医療コラム

物忘れ・認知症コラム♯1|青葉台脳神経クリニック|青葉台駅の脳神経外科・脳神経内科

物忘れ・認知症コラム♯1

認知症のリスクを40%減らす方法

  • 認知症予防にどのサプリが効きますか?
  • 脳トレドリルは記憶力に効きますか?
  • 遺伝子診断で認知症のリスクがあると言われ不安です・・・

皆さんから、日々たくさん質問を頂きます。

超高齢社会の日本では、近年認知症予防のための様々な情報が溢れていますが、残念ながら、今現在、万人に有効な予防法やサプリメントはありません。

しかし、認知症のリスク要因については、研究により徐々に明らかになってきています。

こちらは、世界をリードするランセット認知症予防・介入・ケア委員会が、2020年に報告した認知症のリスク因子です。

現在認知症のリスク要因で明らかになっているものが4割。不明なものが6割

その明らかになっている4割を、人生のステージ「若年期」「中年期」「高齢期」ごとに分けて示しているのがこちら↓です。

若年期のリスク「教育不足」

中年期のリスク「聴覚障害」「外傷性脳挫傷」「高血圧」「過度のアルコール摂取」「肥満」

紫➡高齢期のリスク「喫煙」「うつ病」「社会的接触の少なさ」「大気汚染」「運動不足」

「糖尿病」

そしてこれらを元に、12の危険要因を意識した認知症予防が提唱されています。

①40歳から収縮期血圧を130mmHg以下に維持することを目指す

②難聴の方の補聴器の使用を奨励するとともに、耳を騒音から守ることで難聴を減らす

③大気汚染や間接喫煙への曝露を減らす

④頭部の損傷を防止する(特にリスクの高い職業を対象に)

⑤アルコール摂取量を週21ユニット以下に抑える

(1ユニットのアルコールは、純アルコール量10 mlまたは8 gに相当)

⑥自分自身の禁煙とともに、他の人の禁煙もサポートする

⑦すべての子供に初等中等教育を提供

⑧中年期は活動的に、高齢期もできる限り

⑨肥満とそれに関連する糖尿病を減らす

Lancet. 2020 Aug 8;396(10248):413-446

いかがでしょうか?

認知症予防は、高齢者だけの問題で無く、中年期においても防げるリスクが多くあることが分かりますね。また認知症予防は、何も特別な事ではなく、いわゆる生活習慣病予防と重なるような、日々の過ごし方の重要性にも気づかされます。

サプリメントや遺伝子診断を否定するわけではないですが、まずは身近なところから。

リスク因子の中で、心当たりのある所から、取り組んでいかれるのも良いかと思います。

(私は、出来そうな事が3つも見つかりました!)

青葉台脳神経クリニック

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