神経障害性疼痛について
- 2025年4月17日
- 頭痛の種類
神経障害性疼痛とは?
神経障害性疼痛とは、神経が傷ついたり、圧迫されたりすることで起こる痛みです。普通の痛み(ケガや炎症による痛み)とはちがい、神経そのものが原因で痛みが続くのが特徴です。
いわゆる「頭痛」とは少し違うのですが、痛みの発現部位が「頭部」「頭皮」のときもありますので、併せて紹介いたします。
どんな症状?
ピリピリ・ビリビリするような痛み
焼けるような熱い痛み
触れていないのに痛む
軽く触れただけでも痛い(アロディニア)
しびれや感覚のにぶさを伴うこともある
痛みは慢性的(長く続く)で、眠れない・動けないなど、日常生活に支障をきたすことがあります。
原因となる病気の例
・帯状疱疹後神経痛
・糖尿病による神経障害(糖尿病性神経障害)
・坐骨神経痛、脊椎疾患による神経圧迫
・脳卒中後の神経痛
・がんによる神経圧迫 など
治療法
神経障害性疼痛には、普通の痛み止め(NSAIDs)が効きにくいことがあります。
主な治療法:
・神経に作用する薬
例:プレガバリン(リリカ)、デュロキセチン(サインバルタ)など
・抗うつ薬・抗てんかん薬の一部
神経の過敏な反応を抑えます。
・外用薬(貼り薬や塗り薬)
・神経ブロック注射 ※当院では実施していません。
🌟 患者さんへのメッセージ
「頭皮の痛み」を「頭痛」と捉えて脳神経外科にご来院される患者様も少なくありません。診察の上、例えば「帯状疱疹」という診断になれば皮膚科を紹介することなどもございます。ご本人では判断が難しいこともあると思いますので、ご不安な時はお気軽にご相談ください。
神経障害性疼痛は、原因が神経にある特殊な痛みですが、適切な治療によりコントロールすることも期待できます。「しびれるような痛み」「普通の痛み止めが効かない痛み」があるときは、がまんせずに医師に相談しましょう。